2021年、世界ではさまざまなビューティ・トレンドが誕生しました。Mintelでは、 ハイブリッドメイクアップ、アップサイクル成分 、ソリッド形状 をブログで取り上げましたが、22年は一体どのような美容トレンドが待ち受けているでしょうか。Mintelのアナリストが、今年を席巻するであろう三つのビューティートレンドを紹介します。

1.店頭でのクリエイティブな情報発信

昨今の消費者は、製品の購入前に配合されている成分やその効果などを調べ、自分の肌に本当に役立つものかどうかの裏付けを求める傾向にあります。最近のMintelの調査では英国のフェイシャルスキンケアを行う女性の約3分の1が、スキンケア製品に使われている成分を調べ、製品の効果を確かめていることが分かっています。

人々は製品情報をより素早く、わかりやすく入手できることを求めるようになったため、売り場での情報発信がこれまで以上に重要になっています。つまり、ビューティブランドは、売り場に訪れた消費者に商品を訴求するために、店頭の棚上や商品のパッケージ自体などの限られたスペースを活用しクリエイティブな情報提供方法を検討する必要がありそうです。

Ingredients

Ingredientsから発売したPlant Water Mist (出典:Ingredients)

Ingredientsは濃縮した100%植物由来の純成分を使用し、その使用比率をシンプルにまとめてパッケージ前面に明記しています。

2.自分だけのためのカスタマイズアイテム

大衆のために作られたマス商品ではなく、自分だけのために作られた商品を求める消費者が増えています。同調査によれば、英国の3分の1以上のフェイシャルスキンケアを行う女性が自分のニーズに対しパーソナライズされたスキンケア商品を使うことに関心を抱いています

パーソナライズされたビューティープロダクトやパッケージ、カスタマイズ可能な処方、DIY美容キットなどは、特定の美容ニーズを満たそうとする消費者にとって、より魅力的に映るでしょう。また、人々が自分に合った美容方法を求めるようになっているため、ライフステージに応じた商品やサービスも市場をけん引する存在になるでしょう。実際、マスマーケットにおいて、年齢を重ねた人に向けた美容(menopausebeauty)に取り組む企業が見受けられています。

Beiersdorf O.W.N

(出典: Own Skincare EU)

O.W.N. skincareでは、1万人以上の女性のスキンケアデータと独自のAIアルゴリズムを用いてカスタマイズしたスキンケア製品を開発しています。

3.社会的責任を果たす

消費者は商品を購入するときに、その企業や商品の倫理的な主張も考慮するようになっているため、会問題に対する立場や意見ともに企業としてのエシカルな取り組みにも透明性を持たせる必要がありま

ビューティープロダクトにおいてサスティナビリティを主張することはもはや当たり前になりつつありますが、消費者にとっては今でも最も優先度の高い項目であり続けています。それだけではなく、サプライチェーン作りへの取り組みをはじめ、ブランドが主張する多様性や公平性などSDGsの考えに対して、実際の行動がどれだけ伴っているかどうかを厳しく判断しています。

The Body Shop

世界的にリフィル(詰め替え)ステーションを設置(出典: The Body Shop)

The Body Shopは2021年、2023年末までに商品の100%でヴィーガン認証を取得すること、またプラスチック廃棄物対策として詰め替え用を導入するという約束を発表しました。