マーケットインテリジェンスエージェンシーのリーディングカンパニーであるMintelは、この度「Health Ingredients Japan 2022 (Hi Japan)」に参加しました。 展示会初日には、Mintelグローバルフード&ドリンクアナリストCormac Henryによる、「Innovation opportunities in functional food/drink」と題した講演を実施しました。本講演では、消費者の腸や神経系の健康をサポートする商品の商機を模索するとともに、機能性食品/飲料の有効性や商品事例、消費者の動向などをご紹介しました。

Picture: Mintel at Hi Japan

Hi Japanは、機能性食品、サプリメント、栄養補助食品に関する展示会で、健康食品に対する地域の大きな需要に応えるものです。今年は、「健康」「おいしさ」「安全・品質」という食品業界の3大テーマがHi Japanに集結しました。

Picture: Cormac presented

パンデミックの名残りと共にインフレが進行する中、ブランドが機能性のイノベーションを通じて、不安を抱える消費者の心身の健康を最大限にサポートする機会が増えそうです。

Cormacは下記の通り述べています。

「消費者が『何を』『なぜ』求めているのかを理解した上で、将来のビジネスチャンスを見出し、イノベーションを起こす領域を見出すために、Mintelは、あらゆるブランドを支援します」

「日本企業が健康関連の製品イノベーションを継続的に拡大する中で、海外の原材料に対する消費者のニーズが強くなっていることが、我々の調査で明らかになりました。Hi Japanに参加し、アナリストとしてご提案が出来ることを光栄に思います。グローバルな洞察の視点をお伝えすることで、機能性食品と飲料のイノベーションのインスピレーションを得るご支援が出来れば幸いです」

発表ではCormacが機能性食品・飲料のトレンドに関する事例を紹介し、今後の商機について以下のようにまとめました。

腸の健康と免疫の関係性

消費者は、病気の予防や免疫力の向上に関連する総合的な健康維持のためにも、腸の健康維持に意欲的です。Mintelの調査によると、米国の消費者の45%が、消化器系の健康に加え、他の健康にもベネフィットがある食品に興味を持っていると回答しています。Mintel世界新商品情報データベース (GNPD)によると、2021年9月から2022年8月の間に欧米市場で発売された消化器系への効果を訴求する食品・飲料商品の28%が免疫強化を訴求しており、その割合は2年前と比べて12%上昇しています。

ストレスや睡眠に関する健康

パンデミック以降、消費者はメンタルケアの重要性を認識し、ストレスと睡眠の関連性に関心を持つようになりました。Mintelの調査によると、日本の消費者の38%が日常的な睡眠の質の向上によるストレス解消を期待し、中国の消費者の40%が睡眠をサポートする成分を強化した食品・飲料を「使ったことはないが、興味はある」と回答しています。 アダプトゲンは、ストレス適応力の向上によって、消費者のストレスや睡眠をより適切に管理する機会を提供します。

食品・飲料の機能性に着目

機能性食品・飲料はイノベーションを引き寄せていますが、世界中の多くの消費者が、その効果を疑問視しています。ミンテルの調査によると、米国の成人のうち、機能性を訴求する飲料がその通りの結果をもたらすと信頼している人はわずか28%で、英国の成人の63%は、健康効果を謳った製品に違いがあるのか、わかりにくいと回答しています。ブランドは、機能性食品・飲料の効能に対する消費者の信頼を高められるような、啓発的なマーケティング戦略を考える必要があります。今後、製品パッケージにおいて特定の成分と機能性を結びつけることで、利点や効果に対する消費者の理解を促すことができるでしょう。

Mintelのグローバル・フード&ドリンク・アナリスト、Cormac Henryへのメディアからのインタビューは、ミンテル・プレスオフィスにお問合せください。