美容製品のイノベーションには、型破りな発想が取り入れられています。一方では、多くの美容ブランドが、食品・飲料ブランドなど、思いがけないコラボレーションを実施しています。 一方、食品・飲料ブランドが美容製品を発売するケースもあります。 ミンテルトレンドのExtend my Brandで調査した通り、消費者の新しさへの渇望がブランドに対し、既存の製品群を一新し、好奇心をかき立て、五感を喜ばせるような革新的な製品を提供するよう働きかけているのです。ここでは、この遊び心を融合させた、APAC地域の革新的な製品の数々をご紹介します。 セブンイレブン コーヒースクラブ (オーストラリア) セブン-イレブンが、コーヒーボディスクラブを限定発売して、美容界に参入しました。しかも、看板コーヒーと同じく、コーヒースクラブはひと瓶わずか1ドルです。このスクラブは、セブン-イレブンの飲料に使われているコーヒーが、インスタントコーヒーではなく、本物の挽きたての豆であることを示すために作られたものです。Mintel グローバルコンシューマーデータによると、オーストラリアの消費者の61%が、高品質の製品には、より多くのお金を払う価値があると考えています。 ほとんどのコーヒーのスクラブと同様に、古い角質を除去して皮膚を柔らかくし、油分が皮膚を保湿します。 出典: 7-Eleven Australia お団子チーク (中国) 中国の18歳から49歳の女性消費者の約10人に4人がチークを使用しています。その人気を受けて、化粧品ブランド「Flower Knows」とEスーパーマーケット「Freshippo」は共同で「お団子チーク」を発売しました。 T共同ブランドの「ブラッシュ」お団子チークギフトボックスは、ピーチ&チーズ、タロイモ&ミルク、チェスナット&クリームで構成されています。 出典: FOODaily Kopikoリップス (インドネシア) インドネシアのコーヒー菓子ブランド「コピコ」は、美容ブランド「Studio Tropik」とコラボレーションし、コピコ独特の親しみやすい香りのリップ保湿剤「Coffee Lip Treat」を発売しました。ヴィーガン対応のリップオイルは、アメリカーノ(ベリーワインカラー)とカプチーノ(ミルキーブラウンのヌードカラー)の2種類。カフェインと栄養価の高いアラビカコーヒーシードオイルを配合し、唇に潤いを与え、シアーな色合いに仕上げます。 Studio Tropikのインスタグラムによると、発売1週間で2,000個以上を販売したそうです。 出典: Studio Tropik 酒風呂 (日本) 福光屋から登場した、「日本酒をお風呂に入れると肌がきれいになる」「体が温まる」という日本古来の知恵から生まれた商品です。4世紀にわたる歴史を持つ日本酒ブランド「麒麟麦酒」が、初めてお風呂に特化した日本酒を製造しました。 出典: Sora News 24 サトウキビコスメ(タイ) 東南アジアでは、サトウキビは飲料に使われることが多く、すでに天然素材としても知られています。 アジア最大の砂糖・バイオエネルギー生産企業であるMitr Phol社が、サトウキビを原料としたスキンケア製品を発売しました。 ハイドレーティング シュガー ボディウォッシュとハイドレーティング シュガーフォーミング ハンドウォッシュは、砂糖をベースにしている以外に、ホホバオイル、乳酸、ビタミンEなどの栄養成分を含み、肌に潤いと鎮静効果を与えます。 出典: Manager Online これからの展望 美容、食品、飲料ブランドにとって、昨日の拡張は様々な形で提供されています。APAC地域の消費者の可処分所得は増加しており、消費者は新しく有意義な体験を求めるようになっています。これは、消費者のニーズやライフスタイルの変化を捉え、異なるセクターとクロスオーバーするなど、ブランドにとって戦略的な新しい方向性を示す機会でもあります。