「美白」のコンセプトは今、「ナチュラルで健康的な肌」へと進化しています。美白/トーンアップは世界のスキンケア訴求の中でもトップ5にランクインしており、ヨーロッパやアジア太平洋地域でも高い需要を獲得しています。

全世界の特許取得数では、韓国が全体の33%を占め1位、次いで中国(23%)、日本(13%)、アメリカ(5%)、フランス(4%)となっています。2023年には、アモーレパシフィック、LG Household and Healthcare Inc.、Coreana Cosmetics Co、丸善製薬、花王などのアジア企業が、美白技術や美白成分に関する特許を取得した世界の上位10企業にランクインしています。

 

美白に関する肌の悩み

中国では、女性の3人に1人が「肌のトーンや色素沈着に関する悩みがある」と回答しています。インドでは、女性の26%が「ビタミンCは肌のつや/美白に効果がある」と回答し、イギリス女性の半数以上は「フェイシャルスキンケアブランドがパッケージで強調すべき最も重要な要素は有効成分」だと回答しています。

 

美白効果のある有効成分

美白の特許は、メラニン形成(メラノサイトによってメラノソーム中にメラニン色素を生成させるプロセス)阻害とオートファジー(古い細胞や損傷した細胞の一部を分解し再利用するプロセス)に集中しています。Tri-K Industries Incは、肌のツヤ、輝き、トーンを改善し、シミを薄くするスキンケア組成物に関する特許を出願しています。この組成物には、有効成分としてキヌア、エンドウ豆ペプチド、ビタミンB3が配合されています。

ナイアシンアミドもシミを改善の有効成分です。Mary Kay Inc.が出願中の特許は、肌のシミ、くすみ、不要な色素沈着を軽減する方法を訴求しています。有効成分としてナイアシンアミド、フィチン酸、ローズマリー葉エキス、海藻(Chondrus crispus)エキス、ユキノシタエキス、パパイヤ果実エキス、グアバ果実エキスの組成物が使われています。また、大豆中皮エキスには色素沈着を軽減させる効果があります。 

 

美容食品

美容食品市場に対する関心も高まっています。インドでは、女性消費者の3人に2人以上が「サプリメントには健康効果と美容効果の両方のメリットがある」と回答しています。タイでは、女性消費者の56%が「美容効果のある美容サプリメントを摂取している」と回答しています。これには、美白に効果的なビタミンCの摂取などが挙げられます。

ヨーロッパでは美容サプリメントの発売が増加しており、アジア太平洋地域でも回復の兆しが見られます。アムラエキスは、体の内側から肌の輝きを引き出してくれる注目の成分です。Andong National UniversityとAisum Coが取得した特許では、Cacalia firmaエタノール抽出物を美白化粧品や食品に使用できるとされています。また、美白に効果的なカフェオイルリンゴ酸やプラム種子エキスなどの天然成分を検討してもよいでしょう。

 

美容機器

美容機器を活用することで、スキンケア製品の肌への吸収性を高め、炎症や色素沈着を軽減し、コラーゲンの生成を促すことができます。美容機器の代表的な例として、肌の炎症を和らげるLEDライトセラピーなどが挙げられます。

肌の輝きや若返りを実現する先進技術を搭載した機器を提案するのもよいでしょう。That Inv S Coが取得した実用特許は、血行を促進し、線維芽細胞やコラーゲンを刺激し、酸素や栄養の送達を促す効果のある多波長光を利用した美白活性化マスクです。このマスクには老化のサインを和らげ、シミを取り除き、クマを薄くする効果が期待できます。発明者Goo Bon Cheolは、サーモエレクトリックモジュール(温める、冷やす、の両方の効果を備えた熱制御)を搭載した美白マスクに関する特許を取得しました。

 

ミンテルの見解

ブランドは、ナイアシンアミドや大豆中皮エキスといった美白効果のある有効成分にスポットライトを当てることで、消費者の関心を高めることができます。有効成分とその美白メカニズムを強調することが、消費者へのコミュニケーションにおいて極めて重要となります。 

「体の内側から」美白にアプローチする美容食品を取り入れ、スキンケア製品の吸収性を高める美容機器を活用することが、今後のイノベーションの道筋となるでしょう。また、美容機器を美容クリニックの施術に代わるものとして位置付けることで、プロの施術とスキンケアとの中間にある選択肢を消費者に提案することができます。

 

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