消費者が「何を」「なぜ」求めているかを知るエキスパートであるミンテルは本日、2023年・今後数年間および5年以上先について4つのトレンドプレビューをを発表しました

1. 天候に左右されない食品: 消費者は、極渦や猛暑などによる、極端な気温に体が耐えられるようにしてくれる製品を求めるようになるでしょう。

2. いつでも冴えた状態を保つ: 消費者は、職場や家庭、遊びの場での精神的な能力を最適化するための処方を求めています。

3. 宇宙の心地良さ: 地球がより一層混沌としていく中、宇宙は楽観的で、イノベーションとつながりをもたらす源となります。

4. ミニマリストへのメッセージ: 疲れ切った消費者とつながるには、明確でシンプルなコミュニケーションが不可欠となるでしょう。

今年のトレンドは、宇宙、気候変動、精神的パフォーマンス、圧倒される消費者を中心に、不安定な世界への適応を求められ続ける消費者を安心させるために、ブランドに対して提言を行っています。ミンテルフード&ドリンクおよびミンテルグローバルコンシューマー担当ディレクターのジェニー・ゼグラーは、今後数年間、不安な消費者を安心させるために、企業がどのように調整、多様化、革新していくかを論じています。

天候に左右されない食品

食品や飲料のメーカーは、地球上の災害の原因となる天候による過酷な影響に、消費者が対処できるような製品イノベーションを開発する必要があるでしょう。消費者は、極渦や猛暑などによる、極端な気温に体が耐えられるようにしてくれる製品を求めるようになるでしょう食品や飲料におけるイノベーションは、壊滅的な被害をもたらす洪水やその他の気象災害時に、手軽に栄養を提供するためにも必要とされます。一方、2023年には、省エネに対する真の需要が高まり、異常気象時にエネルギー効率の良い食品・飲料を手元に置くことのメリットが改めて認識されるようになるでしょう。紫外線が強くなると、皮膚の健康に繋がる機能性食品や飲料の需要が生まれます。サプライチェーンの問題に直面しているブランドにとって、保存可能なフォーマットは救世主となることが証明されています。温暖化とその影響により、企業は主要な消費者のニーズだけでなく、特別食や、子どもや高齢者向けの製品も開発する必要があります。ペットフードのブランドも、ペットが厳しい天候に耐えられるような方法を模索することになるでしょう。

いつでも冴えた状態を保つ

集中力と生産性は、消費者が今最も必要としている精神面や感情面の健康機能です。栄養は、仕事、趣味、余暇の時間に力を発揮するための認知能力の健康を管理する手段として重宝されるようになるでしょう。消費者は、認知能力に影響を与え、ストレスレベルを管理し、脳の機能を最適化する食品や飲料を求めるようになります。今後数年間で各ブランドは、カフェインなどのよく知られた活力成分や、果物、野菜、豆類などの植物性原料によって得られる脳の活性化について促進していくでしょう。そしてこれからは、ビタミンB群からヌートロピクス(向知性薬)に至るまで、さまざまな天然原料や機能性成分が認知機能の健康をもたらすことを消費者に証明するための研究が必要になるでしょう。今後は、腸と脳のつながりに関する新たな研究や特許により、プロバイオティクス、プレバイオティクス、ポストバイオティクスによる消化器系の健康増進が認知機能の向上に大いに寄与することを強調する機会が生まれるでしょう。そして農産物など、繊維質の豊富な食品が脚光を浴びる可能性があります。

宇宙の心地良さ

今後数年間で、宇宙は、地球上の現実から逃避したい消費者に対してアピールしてきた神話的で不思議な味わいや色というインスピレーションより、もっと具体的なものになるでしょう。飲食物への影響としては、浄水などの宇宙から着想を得た新技術の民間企業への移行、研究ミッションに参加する人々や宇宙旅行者など宇宙で生活する人々の特殊な消費ニーズへの対応、そして宇宙旅行で得られた知見から地球規模のイノベーションを生み出すことなどに表れるでしょう。月面の鉱物や無重力での食事を想像してみてください。宇宙というまだ見ぬ新しさ は、今の世の中はこんなものだと幻滅しているZ世代にとっては、特に汚れのない魅力となっています。しかし、ブランドはアルファ世代の生活において宇宙が持つインスピレーション的な役割についても考慮する必要があります。資源効率の良い農業や粉末タンパク質などの新技 術が公開され、食品や飲料ブランドは、宇宙からインスピレーションを得た幅広いテーマを提供するようになります。宇宙飛行士は、深宇宙での数年にわたるミッションを円滑に進めるための食品や飲料のソリューションを必要としています。

ミニマリストへのメッセージ

製品に関するコミュニケーションは、ブランドと消費者にとって最も重要な、本質的なセールスポイントへとスリム化されていきます。今後消費者は、パッケージで強みを示すことを重視し、ストーリーはウェブサイト、ソーシャルメディア、マーケティングに取っておくブランドを求めるようになるでしょう。天然素材や健康効果を強調したクリーンなデザインの製品は、情報が多すぎて選びにくいと感じている買い物客の目に留まるでしょう。2030年までに消費者は、購買意欲を刺激し、情報を伝え、肯定してくれるものを求めて、さらに多くのバーチャルなソリューションに依存するようになります。ブランドはEコマースサイトで情報を共有することで、スマートアシスタントやスマート冷蔵庫をあてにして、あらかじめ好みに合わない商品を選り分けている消費者に対して、自社のストーリーや利点を確実に届けることができるようになるでしょう。